コラムーカタヌキへの想い- |
2018年
*カタヌキの存在意義*
2018.8.26
「カタヌキは貴重なコミュニティであり文化である。すたれさせてはならない」
カタヌキの場にいると、実に様々な人に出会える。
多くは子供達だが、学生も大人も色々な世代の人がそれに混じってカタヌキに熱中している。
暇つぶしだったり、興味本位だったり、腕試しだったりと色々な動機で人々はカタヌキ屋台に集まる。
実家が商売をやっているので推測するのだが、カタヌキ屋台は客単価が低く回転も悪いので、
利益としては微々たるものだと思う。
1回1枚100円としても、カタヌキが成功すればマイナスになる。
だからカタヌキの屋台は年々見なくなり、私の地元でもここ十年は見なくなってしまった。
(私が戦況報告できなくなった原因もそこにある)
不景気と引き換えに、採算に合わないカタヌキは屋台から姿を消して行きつつあるのだ。
しかしカタヌキは縁日の中で、昔から地元の人々が集まり、
今まで話したこともなかったような人と交流する一期一会の出会いの場だった。
現在は、昔カタヌキをやったことのある大人が自分の子供にカタヌキを教えているという
親子のコミュニケーションを見ることもある。
カタヌキは立場、年齢、性別、国境を超える。
カタヌキをしている人々は、自然発生的な一種の共同体なのである。
無理に会話をしなくても、そこにいて一緒にカタヌキをしているだけで、
自宅で黙々とするのとは違う連帯感のようなものを味わえる。
失敗した時の悔しさ、成功した時の嬉しさ、そういう感動は会話をしてもしなくても伝わってくる。
カタヌキをしている者同士にしかわからない一種独特な感覚を、
周りの様子を見聞きしながら心の中で「あるある」と共感しているのである。
うまい人の手元はつい覗き込んでしまう。
「どうやってるの?」と知らない子供に話しかけられることもある。
見知らぬ他人と同じ感覚を分かち合い共有すること。
また、友達同士で腕を競い合うこと。
それは、家で一人でカタヌキをしていてはできない。
カタヌキ屋台では、ネットのSNSとも違うリアルなライブ感を手に入れることができる。
カタヌキ屋台は人と人とを繋ぐ貴重な場なのである。
カタヌキ文化は世代を超えて人をつなぎ、人々の心を豊かにする。
人が集まるコミュニティを作るというのは、他の屋台にはできないことだ。
そして、人が集まらなければ他の屋台もお祭り自体も盛り上がらない。
カタヌキは、主役にこそならないが祭りに華を添える存在なのである。
だからすたれて欲しくないと切実に願っている。
確かにカタヌキは直接的な利益にはならないかもしれない。
カタヌキ屋台だけでは採算が合わないから掛け持ちしているテキ屋もいる。
(解決方法としてテキ屋の運営ではなく、主催の自治体などが行事で余興を呼ぶのと同じように、
直接カタヌキ屋台を招致する形になればいいと思うのだが)
カタヌキ文化というものは利益という形では目に見えないが、けしてお金では買えない。
儲かるとか儲からないとか、役に立つとか立たないとか、そんな単純な物差しで語れる次元の存在ではないのである。
最近はそんな貧しい発想が蔓延している風潮で悲しくなる。
確かにカタヌキは成功すれば金銭的な報酬が発生する。しかしカタヌキの魅力はそれ一点にとどまらない。
カタヌキを攻略すること自体に魅力がなかったら、私は自宅でまでカタヌキをしていない。
元は小遣い稼ぎで始めたカタヌキだが、私は大人になってもカタヌキに挑戦し続けている。
確かにギャンブル的な要素はあるが、お金があってもなくてもカタヌキをする。
そこには挑戦する楽しみやスリル、興奮があるからである。
カタヌキメーカーであるハシモト様のサイトによると、
現在は学校の文化祭や地元の小規模なイベントなどでもカタヌキが行われているようである。
祭だけでなく、色々な場面をきっかけにカタヌキを知る子供達がいることはとても嬉ばしいことである。
この拙いサイトをみてカタヌキにハマってくれる方がいたら何よりの僥倖である。
全日本カタヌキ愛好会会長
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*現在の自分の攻略法〜カタヌキを攻略するには、型破りな発想が必要*
2018.8.21
★21年たった今、最新の攻略法と価値観を大型アップデート
16歳の自分→37歳の自分
このサイトを立ち上げたのは1997年、21年も前のことである。
ほぼ昔の文章なので、文体が痛いのはどうか見逃してやってほしい。所詮は子供のたわごとである。
私は当時まだ高校1年生で、カタヌキを攻略するには削りを極めることだと思っていた。
しかしそれでは、何度やっても難しい図形のカタを攻略できなかったのである。
★「どうすれば失敗しないか?」
同じ削り方、同じ道具だから同じ失敗をする。
私は器用ではないので、努力だけでは成功しなかった。
頭を使い、戦略を練る必要があった。
絵柄によってどこから削るか、どこに手を抜いてどこに気をつけるべきか、たくさんやったら経験でわかるようになる。
私の考えは独特なので、時々何の話をしているのか意味がわからないかもしれないが、
頭が固く思い込みの強い私には、一度「カタヌキ」という概念(固定観念)から離れる必要があった。
カタヌキをものすごく脆い砂糖の塊だとか、割れやすい紙だとか、今にも崩れそうな地層にイメージした。
そしてヤスリとかハサミやカッターを使う発想が出てきたのである。
なるべく薄い道具で彫るのはなるべく脆い素材へのストレスをかけないためである。
カタヌキは、時間と圧力とが拮抗するゲームだ。それは地質学の性質に似ている。
カッターは切っているのではなく、薄い刃で溝を掘っている。
実際に使って見るとわかるが、力が入りすぎるのでカッターだけでは割れる。
切るつもりではなく力を入れずに掘る。
2005年に攻略不可能だと思っていた鉄アレイに酷似したひょうたんも攻略できた。
手段を選ばなくなった今ならなんでも攻略できるような気がしてくる(それでも失敗する時はするのだが)。
今の私の攻略アイテムは目打ちとデザインカッター、歯石とり、ヤスリである
でも色々な攻略方法があるので、色々試して自分にベストなやり方を探すのが楽しいと思う。
器用でなくてもやる気とカタヌキを何枚割っても割れないメンタルがあればできる。
★新たな挑戦へ
株式会社ハシモト様にて、北海道や大阪限定のカタヌキを製造されており、
販売サイトを紹介しているので
ご当地限定のカタヌキにも今後挑戦していきたい所存である。
「自分にはできない」と思っていたカタヌキが攻略できた。
この成功体験とノウハウを元に、この後も難しいカタヌキに挑戦していく予定である。
カタヌキと向き合い続ける人生もまた楽しいのではないだろうか。
最近はもっぱら集中力と忍耐力を鍛えるトレーニングとしてカタヌキをライフワークに取り入れている。
20代までは考えられなかったが、30代後半になってからというもの体力と集中力の低下が著しいからだ。
衰えを感じて初めて若さというものがいかに貴重な自分の財産かわかる。
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2005年
1.カタヌキを広め全国競技にしたい
カタヌキを含める縁日は年々減りつつあるが、
人間関係が疎遠なこの社会で貴重なコミュニティーである。
カタヌキをもっと広め、大勢の子供が集まって「競技」する
くらいにカタヌキが親しまれるようになれば、と思う。
(自分の中の希望→可能なら全日本カタヌキ選手権大会を実地したい。
小中学生中心に学生の部、そして大人の部、を地区別に分けて)
しかしそれは無謀なので、地方の大会からできれば…とも思う。これも無謀だが言うだけならタダである。
カタヌキという伝統的な行事を廃れさせるのは非常に惜しいことだと思っている。
そこで、全国の学校でそういった伝統文化に関する授業を実地してみてはいかがだろうか。
カタヌキには対人コミュニケーションとメンタルトレーニング的な側面もある。
お子様の療育に一役買うこと請け合いなので、個人的にはご家庭や医療機関でもお薦めしたい。
カタヌキは好き嫌いが分かれるが、特性がハマるお子様にはとことんハマる類の遊びである。
2.良質な型はやはりハシモトさん。しかし…?
個人的に、カタヌキの中で抜きやすい型は潟nシモトさんのことが多い。
しかし、安易な型ばかり提供する縁日と難易度の高い縁日に分かれるところを見ると、
ハシモトさんのところでも難易度が別れているのではないか?と思う
ちなみに、個人用と縁日用でも型の種類が若干違ったりする。奥が深い
3.「時間さえかければカタヌキは成功する」という一般論は果たして正論なのか!?
2005年戦況報告で、私は新たな発見をした。
画鋲の針の先にを含ませ、型にかかるダメージを少なくするというものである。
しかし、この方法は、長時間たつと周囲に浸透して
ぼろぼろになる恐れがあるので、手早くかかることがポイントである。2018年の現在は提唱していない。
手早くかかりさえすればかなり有効な技だが、
これは、「時間さえかければカタヌキは成功する」という一般論と真逆になる。
「時間」がチャレンジャーの希望なのである。
さてここでカタヌキを経験したことのあるあなたは、
カタヌキにいくら時間をかけても成功しないで悔しい思いをしたことはないだろうか?
特に、難易度が高いにもかかわらず報奨金の安い(200円)鉄アレイ。
私はいまだにこれを攻略したことがない。
水分を使えばボロボロになるし、時間をかけても細い部分が多いので
最後は「パキッ」といってしまう。
これはカタヌキの中でもかなり難易度が高いのではないかと思われる。
かといえば、時間をかけなくてもすぐに攻略できる型もいくつかある。
経験がものをいう型と、根気が決め手になる型と、
もしかしたら報酬の如何とはまったく関係なく、
型によって攻略の仕方が違うのかもしれない。
今後は、型別の攻略方法も紹介していきたいと考えている。
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